映画「君の名は」何回見ても30分が限界だった件

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先日、飛行機の機内で、

大ヒットした映画「君の名は」を観てみました。

 

結論から言うと、

30分が限界でした。

 

映画自体は興行収入200億円を超え、

「千と千尋の神隠し」に次ぐ国内史上2位のヒット、

主題歌なんかも紅白で歌われてたくらい話題になった映画です。

 

なので、どんなものか観てみたいとも思っていたし、

仕事がら、個人的な興味は無くてもヒット作品は観ておきたいということもあるので、

結構、真剣に観たわけです。

 

しかし・・・、

 

残念ながら、最初の30分で観れなくなりましたね。

 

30分で観るのをやめて、

別の映画を2本ほど観て、

iPadでドラクエ3をやったり、DSでドラクエ4をやったりしてもまだ時間があったので、

再び「君の名は」を冒頭からリベンジしたんですけど、

2回目のチャレンジでも、やはり最初の30分で限界が来てしまいました・・・。

 

 

それも2回とも同じ、

“ある場面”で観れなくなるんですよね。

 

 

その問題の場面ってどんなところかって言うと、

主人公の女の子が、

突然、知らない男子高校生に中身が移っちゃった後くらい。

はい。かなり前半です(笑)

 

個人的には、

“入れ替わっちゃった系”で面白かったことが一度もないので、

コンセプトの時点ですでに暗雲は立ち込めていたのですが、

まぁこれはそのつもりで観ていたので良いとしても、

「入れ替わった後の主人公の行動」がダメでしたね。

 

 

見てない人のために軽く説明すると、

主人公は、都会に憧れてる田舎の女子高校生で、

ふと目が覚めると、都会の男子高校生に乗り移っていたわけです。

 

当然、本人も

「どういうこと!?」

って驚くわけなのですが、

男子高校生のお母さんに、

「早く学校に行きなさい」とか言われながら、

戸惑いながらも学校に向かうわけです。

 

そのあたりから、

徐々に私の中に「?」が生まれていきます。

 

まず、

ある時、突然、知らない男子高校生に乗り移っちゃったとして、

そこに知らない母親らしき人がいて、

「学校行きなさい」と言われて・・・

 

学校行くか?と。

 

 

自分ならまず、病院に行きますね。

 

 

人生において、

他人の体に乗り移っちゃうことって滅多にないことだと思うんですよね。

 

っていうか普通ありえないことですよね。

 

そんな状況で乗り移っちゃった他人の学校に行っても、

あきらかにトラブルしか起こらなそうですよね。

 

行くモチベーションがまったく理解不能なわけです。

 

けど、主人公の女の子は、

戸惑いながらも、

どこか受け入れてるんです。

 

作り手としては、

都会に憧れてる女の子だから、

都会の高校生に移れて念願が叶ったってことで、

物語上は成立させようとしてるのですが、

いや〜でもいくらなんでも受け入れ過ぎでしょ〜!と。

 

他にも「学校までの道はなんでわかるの?」てきな小っちゃい疑問はありつつも、

まぁまぁ「落ち着け」と自分に言い聞かせて観続けたわけです。

 

「あれだけヒットしたんだからこの後、面白くなるんだろう」と。

「こんなところで目くじら立ててたら時代に置いていかれるぞ」と。

 

しかし、

そんな私の期待も、恩を仇で返される形となっていきます。

 

案の定、学校では男友達から、

「お前、なんか今日へんだぞ」

「お前、なんかリアクションが女っぽいぞ」

みたいなツッコミに合いまくって、

そのたびに困りながらなんとかごまかしたりしてるんだけど、

そんな中でも友達と一緒に昼メシまで食べたりして、

結構長い時間過ごしてるんですよね。

 

すごい度胸ですよね。

 

なんなん?この図々しさは、と。

 

さらにそこで友達から、

「そういえばお前、今日バイトだよな?」

と振られるわけです。

 

いやいや、さすがにバイトは行かなくていいだろ〜と思っていると、

 

次の場面で、

主人公がビビりながらも

バイトに向かってるんですよね!

 

 

なんで行く?

 

 

どんだけ真面目なん?と。

 

 

 

そこが限界なんですよ。。。

もう観てられないですよね。

 

あれだけのヒット作なので、

この後、面白くなる可能性のほうが高いはずなわけなんですが、

それにもかかわらず、もう観てられないんですよ。

 

しかも、

飛行機の機内で、

やることはやり尽くして、くっそヒマな状況にもかかわらず、です。

 

これはよほどのことですよね。

 

 

ちなみにこれ、

「なんで観れなくなっちゃうのか?」って

わかりますか?

 

答えはハッキリしてます。

 

コレは実は、

テレビ番組の取材獲得を狙うPRのときも非常に大切なポイントなんですけど、

“あるコト”が欠けているんですよ。

 

この“あるコト”は、

人が映像を見続けることに絶対に必要不可欠で、

映画もそうですし、テレビ番組では映画以上に必要なことです。

 

 

それは何かって言うと、

『共感』

です。

 

 

人は『共感』ができないと、

観ていられなくなってしまう動物です。

 

 

例えば、

まったく知らない赤の他人の子供の運動会のビデオとか、

たぶん3分も観てられないですよね?

 

なぜか?

 

『共感』が持てないからです。

 

 

映画やテレビといったコンテンツでは、

視聴者は、登場人物に自分を置き換えて見ています。

 

なので、

その登場人物には、興味を持てる「魅力」がなくてはいけませんし、

さらに、見てる人には理解できない行動をされてしまうと、

もう『共感』が持てなくなってしまい、

その結果、観てられなくなってしまうわけです。

 

宮崎駿監督の映画は、

非日常のスーパーファンタジーものが多いです。

主人公が豚だったりします。

 

けど、常にどんな場面でも「共感」ができるんですよね。

それが不思議であり凄いところですが、

これを話し出すと長くなるのでやめておきます。

 

 

で、実は、映画ならある程度は大丈夫なんですよ。共感が持てなくても。

 

なぜなら、

お客はお金を払って見に来てますし、

よほどのことが無い限り、途中で帰るということは滅多にない。

 

しかし、これがテレビだと大きく違ってきます。

 

いつでも簡単にリモコンのボタンひとつで

チャンネルを変えられしまうからです。

 

なのでテレビ番組は、

一瞬でも視聴者が『共感』ができない、

「?」がついてしまうと、

一瞬で番組を変えられてしまうリスクがあるので、

常に共感させ続け、興味を持たせ続ける作りにしなくてはいけません。

 

つまり、

とりあげる題材も、

「誰が見ても共感が持てる」内容にしなくてはいけないんです。

 

プレスリリースを作ったり、

一生懸命PR活動をしても、

「なかなかテレビで取り上げてくれない」という相談がとても多いですが、

なぜ、テレビが取り上げてくれないか?

 

その理由のほとんどは、

一般の視聴者が「共感ができないから」

です。

 

あなたの会社やあなた自身に興味があるのは、

残念ながら、あなたと、その関係者だけです。

 

それをどのように皆が「共感」を持てるようにするのか?

 

それがPRの最も重要なことです。

 

全国放送レベルのテレビ番組を狙うなら、

当然、“全国の人”が共感できる内容じゃないといけません。

 

 

ただ実はテレビ番組が『共感』を感じるポイント(要素)は決まっているので、

そこから逆算すれば、

どんなものでも「取り上げたい!」と思ってもらうことは可能です。

 

例えば、

さきほどの「赤の他人の子供の運動会」。

 

この時点では、

まったく興味がわきません。

 

しかし、

この子が実は、

足が遅いことが原因でずっといじめられっ子で、

「運動会の徒競走で1着になって、いじめっ子たちを見返したい!」と思って、

毎日、雨の日も風の日も走る練習を重ねて、

ようやく50mを7秒台で走れるようになって、

このタイムを出せれば1着はとれる、くらい成長したけど、

前日の練習で足を痛めてしまって、

本番でしっかりと走れるかどうかわからない、

そしてついに運動会の本番を迎え、

ずっと練習を応援してきたお母さん、お父さん、妹、

おばあちゃん、おじいちゃんもかたずを飲んで見守っている。

 

という状況だったら・・・どうでしょうか?

 

少し興味持って見れそうですよね?

 

 

これが、

「ストーリー」です。

 

ストーリーは、

「視聴者」と「知らない人」の、

“共感の穴”を埋める方法の1つです。

 

 

テレビ番組を作るときは、

常にこうして、

知らない会社、知らないサービス、知らない商品、知らない人を

誰でも共感を持って観れるように工夫をしながら放送をしています。

 

それを理解してPRをすることができれば、

どんなものでも、狙っていつでも自由に、

テレビ番組側から「ぜひ取材をさせてくださ!」と懇願されることが

できるようになります。

 

もちろん、

「ストーリー」以外にも共感を生み出すテクニックはたくさんあるのですが、

その話はまた長くなってしまいますので、

今度改めてお伝えしますね!

 

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