TVがつまらなくなった理由と、フジ「アナ雪」ダダすべりの関連性

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「テレビがつまらなくなった」とよく言われていますが、

なんでつまらなくなったのか、

わかりますか?

 

制作費がない、とか、

規制が厳しくなった、とか色々言われていますが、

そんなのはたいした問題じゃないんですよね。

 

例えば、「じゃあ制作費いくらかけてもいいし、

規制も何も無くすから好きなもの作っていいよ」と言っても、

おそらくそれほど今と変わらないでしょう。

 

では、なぜテレビはつまらなくなったのか?

この理由はハッキリしていて、

 

実際のところは、

テレビがつまらなくなったわけではないんですよね。

 

むしろ、テレビ番組のクオリティは上がり続けています。

 

例えば、

今、ひょうきん族とか見ても、

たぶん見てられないわけですよ。

 

懐かしの映像てきな番組で、昔の漫才とかを見るといつも感じるのが、

やっぱ今のM-1グランプリとかの漫才って、

レベル高えな〜ってこと。

 

これは音楽番組でもドラマでもバラエティでも同じことを感じます。

 

スポーツの記録が更新されていくのと同じように、

テレビ業界でも笑いのレベルや番組作りのテンポだったり映像だったり、

色んな意味でクオリティは上がっているわけです。

 

では、なぜ、

テレビがつまらなくなったのか?

 

その答えは、テレビ番組側の問題ではなく、

視聴者側が変わった、ことが大きな原因です。

 

 

10年前までと現代では、

“視聴者の意識”が大きく変わってしまっています。

 

最も大きな要因は、

インターネットです。

 

テレビメディアとインターネットの一番大きな違いは、

ターゲット層です。

 

テレビは当然マスメディアなので、

ターゲットは「マス」、

つまり“大衆”向けです。

 

一方のインターネットのターゲットは、

“個”なんです。

 

ビジネス目線で言えば、

どれだけ“一人の人間”に興味を持ってもらうか?

がインターネット戦略でのポイントとなってきます。

 

それぞれの広告を比べると違いがわかりやすいですよね。

 

テレビCMは、

会社名やサービス名を連呼したり、

頭に残るようなフレーズを繰り返したり、

“大衆に認知してもらう”目的の作りが多いですが、

インターネットでの広告は、

いかに“一個人に刺さるメッセージ”を送るか?が重要なファクターになります。

 

そんなインターネットに慣れ親しんだ現代の人たちに、

どんな意識の変化が生まれたのか?

 

それは、

『自分以外のことには興味がない』

という意識です。

 

いつも見るスマホやパソコンでは、

自分の趣味嗜好に合わせた商品やサービスの広告が表示され、

YouTubeでは自分が興味を持つ関連動画が自動的に並び、

Amazonでは自分の過去の買い物に関連する商品をオススメ表示してくれ、

SNSでは自分のコメントに対して「いいね」のリアクションをしてくれるわけです。

 

つまり、ネット上では、

ほとんどが自分に関係する情報としか触れ合ってないのです。

 

しかし、

テレビメディアってそれとは真逆なんですよね。

 

テレビって、

究極の「自分とは無関係メディア」なんですよ。

 

自分の知ってる人がテレビに出てるのならいいかもしれませんが、

そんなことは滅多にないじゃないですか。

 

大抵は、

会ったこともないタレントや俳優、アイドル、芸人が出てきて、

最近ハマってるものを発表したり、

自宅の一部を公開したり、

仲のいい有名人を発表したり、

月収を発表したり・・・

 

見てる人には“無関係な情報”が流れているメディアがテレビです。

 

それは、

インターネットに慣れてしまった現代人からすると、

『知らんがな』

ってことなんですよね。

 

10年以上前の、

まだ話題の中心がテレビだったころは、

それでも興味を持って見られていました。

 

私が子供の頃は、

学校に行った朝は、「昨日あの番組見た?」っていうのが挨拶代わりでした。

それを見てないと友達との会話に入れなかったわけです。

 

しかし、

生活の中心がインターネットになった今は、

“自分以外のこと”に興味を持たせることはとても難しい時代になりました。

 

テレビに対して、

そもそも「興味がない」んですよ。

 

なので今、

テレビが一番避けなくてはいけないのは、

「内輪感」

です。

 

そもそも遠い存在のテレビの中で、

そこだけで盛り上がられてることが、

火に油をそそぐことにつながるのです。

 

それを平然とやってのけてるのが、

昨今のフジテレビさんなわけです。

フジテレビ凋落の要因を一言で言えば、

「内輪感」です。

 

これまでの実績やプライド、番組作りの特徴、

すべての要素がからみあって、

テレビ局全体に「内輪感」を感じてしまうんですよね。

 

それは一般の視聴者にも確実に伝わってしまっているんです。

 

それが顕著に表れたのが、

放送後に結構問題になってた「アナ雪」放映です。

 

大ヒット映画「アナと雪の女王」の地上波初登場の放映を行ったフジテレビが、

エンディングでサムい企画をやってしまったアレです。

 

視聴者の動画を募集して参加型にしたところまでは、

チャレンジとしてはまぁギリOKとしても、

関係ない俳優やら自社のアナウンサーやらを出しちゃった時点で

終わってますよね。

 

完全に内輪感丸出しで、

視聴者はドン引きなわけです。

 

「いいから最後まで普通に見せろよ。」

これが視聴者の本音です。

 

このように、

問題の原因は、テレビ番組自体のクオリティが下がっているわけではなくて、

見る側の意識が変わってきていること。

 

番組作りもそろそろ「パターン主義」ではなく、

「顧客主義」にスイッチする必要があるのかもしれません。

 

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